
「給料が低い」ことが理由で転職をするとき、面接でどう説明したらいいの?
「休日が少ない・残業が多い」ことが理由で転職をするとき、面接でどう説明したらいいの?
「上司からパワハラされた」ことが理由で転職をするとき、面接でどう説明したらいいの?
「スキルアップしたい」ことが理由で転職をするとき、面接でどう説明したらいいの?

面接のとき、ネガティブな理由をそのまま答えることはNGです
面接ではネガティブな理由をポジティブな理由にして答えることが大切になります
この記事を読めば、面接官が応募者のどこに注目しているのか、また模範解答例から面接でどう答えればよいのかがわかるようになります
もくじ
1. 転職理由のトップ3は、ネガティブな理由
マイナビAGENTより引用
マイナビAGENTが調査した20代男女の転職理由は、
第1位:「給料等収入が少なかった」 第2位:「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」 第3位:「職場の人間関係が好ましくなかった」 |
になっています。
いずれの理由も、会社に対するネガティブな理由が転職の動機になっています。
2. 面接官が転職理由・退職理由をきくワケ
人事担当者は必要書類(履歴書・職務経歴書)だけでは確認できない応募者の人柄や仕事への意欲を知りたいので、面接で転職理由・退職理由を確認するのです。
このとき、企業が応募者の転職理由と退職理由を確認する理由には大きく分けて2つあります。
1つ目は入社した場合、同じ理由で退職しないかを確認するためです。
企業は社員を雇うことで多くの時間と費用をかけ、そして将来の業績に貢献してほしいと考えています。
そのため、入社後は末永く活躍してほしいと考えていますので、早く辞めてしまうと会社にとって大きな損失になってしまいます。
例えば、面接のときに「現在の会社は、残業が多い職場です」と答えれば、「残業が嫌ですぐに辞めるのでは?」という風に疑われ、採用を見合わせてしまうかもしれません。
もう1つの理由は、人柄を見るためです。
応募者の転職理由や退職理由を確認することで仕事へのモチベーションが分かります。
それらを把握することで、仕事や社内での役割に責任をもって取り組めるかを判断しています。
面接のときに「今の上司とは相性が悪いです」と答えれば、「うちの会社でも、入社後に相性が悪いと思ったら辞めるのでは?」という風に疑われるかもしれません。
3.転職理由では、「どうなりたいか」を考える
転職理由ではその企業に入社することで、自分にとってどんなメリットがあるのかを考えましょう。
理由は

「企業風土が良い」
「給料が良い」
「残業が少ない・休日が多い」
「キャリアアップが実現できる」
などいろいろあると思います。
入社することで、自分が将来どうなるのかを考えてみましょう。
4. 転職理由と退職理由の一貫性は重要
転職理由で最も大切なことは、退職理由との一貫性です。
もし、この2つの理由に一貫性がないと面接官から

「本当はほかに理由があるのではないか?」
とウソをついているのではないかと疑われます。
面接では誰にでもあてはまるあたりさわりのない回答ではなく、あなたの人柄が伝わるように一貫性を持ったストーリーで答えるようにしましょう。
5. ポジティブな転職理由・退職理由の回答例
では、転職理由・退職理由を伝える際の模範回答をいくつかあげます。
ポイントは、ポジティブな理由で面接官に伝えるように答えることです。
ここで挙げる模範回答を参考に、面接ではあなたの人柄が伝わるようなストーリーで答えるようにして下さい。
5-1.転職理由・退職理由:スキルアップのため
スキルアップが理由の場合、積極性やチャレンジ性などをアピールすることができます。
模範回答では、スキルアップを目指して将来的にはキャリアアップを実現する例をご紹介します。
✅ 回答例
現在勤めている企業は元請け企業のため、仕事内容に制約があります。 しかし、私は製造業として深く関わり更なるスキルアップを目指し、将来的には現在よりもスキルを求められる仕事に携わりたいと思ったので応募しました。 |
5-2.転職理由・退職理由:異業種への挑戦
これまでに経験したことのない異業種への挑戦に向けた前向きさをアピールすることができます。
模範回答では、これまでに経験したことがない分野でチャレンジしていきたいことをアピールする例をご紹介します。
✅ 回答例
前職は営業職を経験し、お客様のニーズをより身近に感じることができました。 しかし、本来希望していた企画への仕事に挑戦したいという気持ちが変わることはありませんでした。 お客様のニーズをより身近に感じたこの経験は、新たな商品を企画するときに生かせると思っています。 今回、企画未経験者でも歓迎していたのでぜひこの機会にと思い応募しました。 |
6. ネガティブな退職理由でも、ウソをつかずにポジティブに表現する
もし、退職理由が

「給料等収入が少ない」
「労働時間や休日等の労働条件が悪い」
「職場の人間関係が好ましくない」
といった理由でも、その理由をそのまま伝えると面接官に不安を与えるのでNGです。
ネガティブな表現は、あなたの評価を下げてしまうだけです。
だからといって無理に違う理由を作ってウソをついても、面接官には見透かされてしまします。
一見するとネガティブな理由でも、裏を返せば「本当は、こうしたいのに・・・」というポジティブな気持ちが隠れているのです。
そこで、ネガティブな理由はポジティブな表現に変えて面接官に伝えるようにしましょう。
6-1.転職理由・退職理由:給料等収入が少ない

「給料等が少ない」
という不満の気持ちは、言い返すと

「自分の仕事が正当に評価されていない」
という気持ちの表れです。
この場合、

「自分の仕事に対して正当に評価される企業風土に共感した」
という気持ちを伝えるようにしましょう。
✅ 回答例
現在の職場では営業職を担当し、新規顧客を開拓したことで成績トップになった実績があります。 しかし、年功序列という企業風土のため、その実績が正当に評価されていないことが現状です。 御社の場合、実績がそのまま評価される企業風土であるため、自分の努力が正当に評価されることにやりがいを感じたので応募しました。 |
6-2.転職理由・退職理由:労働時間や休日等の労働条件が悪い
労働時間が長かったり休日が少ないことに対する不満は、

「きちんと休暇を取り、効率よく仕事を進めたい」
といった気持ちの表れです。
面接ではしっかり休暇を取ることで仕事の効率化や自己研鑽に励み、会社の業績に貢献したいということを伝えましょう。
✅ 回答例
現在の職場では月の残業時間が80時間を超え、残業が多い人ほど仕事を頑張っているという企業風土があり、自分の力だけでは限界があると感じました。 プライベートの時間も大切にすることで自己研鑽に励み、自分自身を成長させることで御社の業績に貢献したいと思い応募しました。 |
6-3:転職理由・退職理由:職場の人間関係が好ましくなかった
人間関係に対する不満は、

「チームワークを生かして、周囲と協力しながら仕事を進めたい」
といった気持ちの表れです。
面接では、コミュニケーション力を生かして仕事を進め、チームで成果を上げたいという気持ちを伝えましょう。
✅ 回答例
私はチームとして協力していくことが好きですが、現在の営業職では個人主義が徹底され、一人で成果を上げることが求められています。 御社の場合、チームワークとして共に協力できる人材を求めていますので、私のコミュニケーション力を生かし、チームワークとして成果を上げることができると思い応募しました。 |
✅ 回答例
上司からは熱心に指導させてもらえましたが、現在の職場では若手の意見は聞き入れてもらえない風土があるため、意見の食い違いが生じてしまいます。 御社の場合、若手でも結果を出すことができれば責任の範囲内で裁量を認めてもらえることにやりがいを感じ、応募しました。 |
7. 面接では、前向きな姿勢を貫き通す
もし、面接官から退職理由・転職理由について厳しく追及されても、自信を持った前向きな姿勢を貫き通しましょう。
転職先の企業では入社後に自分自身を成長させ、前向きな姿勢でがんばっていくことの熱意を伝えることが大切です。
8. 最後の逆質問で意欲をアピール
面接の最後でよく聞かれる

「何か、質問はありませんか?」
という逆質問。
実は、この逆質問は面接官の印象を左右するほど重要です。
この逆質問でどれだけ会社のことを調べてきたのか、どれだけ入社意欲があるのか、面接の中でどれだけ真剣に話を聞いてきたのかということを面接官にアピールする絶好のチャンスです。

「特に質問はありません」
という回答は避け、

「どうしても御社に入社したい」
という強い意志が伝わるような質問を心がけましょう。
ただし、会社のことについて調べるとすぐにわかるようなことを質問するのは避けましょう。
そのような質問をすると、

「ウチの会社に本当は興味がないのでは?」
という印象を与えてしまいます。
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