
「無料で転職活動をサポートしてくれるなんて、何か裏がありそう」
「求人を紹介すると言った後、一切連絡がこなくなった」
「あまり転職したいと思わない企業に、応募するよう強く勧められた」

今回は、転職エージェントを上手に利用する前に知っていた方がよい彼らの裏事情についてご紹介します
「転職エージェントの対応が悪い」「サービス内容に不満を感じる」と思っている方は、もしかすると転職エージェントにとって優先度が低いと思われているかもしれません
この記事を読めば、そんな疑問も解決します
また、十分なサポートを受けるためにはどんな振る舞いをするべきなのかについても解説します
もくじ
1. 転職エージェントの面談には、2つのパターンがある
転職エージェントに登録をすると、求職者には以下の2パターンで連絡が届きます。
1-1.面談の実施 1-2.登録自体の拒否 |
さらに、面談の実施についても3パターンに分かれます。
1-1-1.本社や支社での面談実施 1-1-2.近くのオフィスや喫茶店等での面談実施 1-1-3.電話での面談実施 |
それでは、順番に見ていきましょう。
1-1.面談の実施
転職エージェントの面談が実施されるとき、求職者の条件によって以下の3パターンに分かれます。
1-1-1.本社や支社での面談実施
多くの場合、本社や支店で面談が実施されます。
転職エージェントは一人で多くの求職者を担当しています。そのため、直接足を運んでもらった方が時間の節約につながるのです。
1-1-2.近くのオフィスや喫茶店等での面談実施
優良な求職者だと判断された場合、オフィスや喫茶店での面談実施を促します。
なぜなら、そのような求職者を他社に奪われる前に自社で囲い込んでおきたいと考えるからです。そのため、転職エージェント自身が直接足を運んで面談を実施します。
特に年収が高いと想定される求職者の場合、採用後に企業からもらえる紹介料が高くなります。
そのような高スペックの求職者には「特別な人」を演出するために手の込んだ面談が実施されるそうです。
1-1-3.電話での面談実施
電話での面談実施を促される場合、

「希望する転職先が少ない」
「想定年収が低い」
「年齢が高い」
などの理由から優先度は低くなると考えられます。
このような求職者は企業に紹介することが難しいと判断されるため、足切り状態になるわけです。
もし電話で面談を促された場合、直接合って面談を実施してくれるように依頼しましょう。そうすれば直接会って顔を覚えてもらうことができますので、その後の対応も変わってくる可能性があります。
このとき転職エージェントが直接会うことを拒否した場合、別の転職エージェントを利用した方がよいかもしれません。
ただし、求職者が地方に住んでいて近くに本社や支店がなく足を運ぶことが困難な場合は電話面談やWeb面談が実施されます。
1-2.登録自体の拒否

「年齢的に応募できない」
「男性のみしか応募できない」
などの理由で企業案件を紹介できない場合、率直に理由を伝えず、

「もし、紹介できる案件がでてきたら連絡を差し上げます」
とだけ伝え、後は音沙汰なしの状態になります。

「それならなぜ応募条件にはっきりと記載しないのだろう」
と疑問に思うかもしれませんが、それは法律によって制限を設けることが禁止されているためです。
そのため、求人票には記載できないといった事情があります。
このような場合、転職エージェントを利用することは難しいと考えられるため別の方法で転職活動を行うことを検討した方がよいかもしれません。
2. 転職エージェントは、スペックの高い求職者を優先する
転職エージェントは求職者の職務経歴書などからスペックを判断し、企業が欲しがる人材か否かなどを判断しています。
面談のときに

「新しい企業案件が出てきたら紹介しますね」
と言っておきながら、それ以降音沙汰なしということもあります。
転職エージェントは一人で多くの求職者を担当しているため、全員を平等に扱うことはできません。
そのため、スペックの高い求職者やすぐに採用されそうな求職者などを優先させます。
例えスペックが低かったとしても、転職エージェントが求職者と面談で直接会って

✅ 「転職活動に前向きな人」
✅ 「すぐに採用されそうな人」
などの印象付けができれば

「何とか頑張って転職を実現させてあげたい」
と思ってくることがあります。
転職活動を成功させるためにも、面談の場をうまく活用しましょう。
3. こんな求職者は、企業案件を紹介されない
「うつ病などで就業が困難」 「ビジネスマナーができていない」 「不衛生」 「職務経歴書に嘘を書いている」 |
このような人の場合、企業案件は紹介されません。
例えスペックが高くても転職エージェントが

「この人を紹介してしまうと、企業との信頼関係に傷をつけてしまう」
と判断されれば企業案件は紹介されません。注意して下さい。
4. 転職エージェントが強引に企業案件を勧める理由について
転職エージェントから企業案件を受ける際、

「チャンスは今しかありません。早く応募しましょう」
などと促されることがあります。
なぜこのようなことを言ってくるのかというと、彼らにはノルマがあるからです。
求職者は無料で転職エージェントのサポートを受けることができます。しかし、転職エージェントはボランティアのように無料で転職のサポートをしているわけではありません。
企業に求職者を採用させることで紹介料(売上)をもらい、そのことで商売が成り立っています。
つまり、転職エージェントにとって求職者を採用させることが重要になってくるのです。
そのため、転職エージェントの中には本当は条件が良くない企業案件を強引に勧める人もいます。
もしそのような企業案件を勧められた場合、案件を断るか担当者を変更してもらいましょう。
大手のRエージェントを使っていました。
今日、”○○さん、これは東証一部上場で安定成長しています!非常に良い企業です!いま応募しないと勿体ないですよ!”
といわれました。しかし、よく調べてみると、
安定成長どころか、安定も成長もしていない。
何年間も営業キャッシュは赤字、利益もマイナス。エージェントに
”どこが安定成長しているのですか?”
と聞き直したら、私用の携帯から電話がきて、侘びの電話が。
”言い過ぎました”と。
(おそらく会社からの電話だと通話記録が残るからでしょう。)
いいすぎではなく、うそだろう、と思ったのですがそれはいわないでおきました、。有価証券報告書をみればすぐばれるようなうそをついて、人をどこでもいいから入れよう、というのがRエージェントのやり方なのでしょうか?
皆様は転職エージェントで、明らかに嘘と思われることをつかれたことはありますか?
エージェントも営業ですから、企業の売り込みはあってもいいと思うのですが、明らかに破産しそうな会社を優良企業といって進めるエージェントはひどくないでしょうか?
教えて!gooより引用

5. 転職エージェントが優先させたい企業案件について
基本的に、転職エージェントは求職者の希望条件に沿った企業案件を紹介しますが、それよりも「まだ採用実績がない企業」の案件を優先させます。
なぜなら、採用実績がない企業に求職者を採用させることで初めて「非公開求人」をもらうことができるからです。
現在は転職エージェントの数が多いため、最初から非公開求人をもらうことはできません。
そのため企業側から

「ウチはこういう人材が欲しい」
という依頼を受け、その課題をクリアして始めて非公開求人をもらうことができるようになります。

もう一つの理由は、企業が求める条件のスペックを満たしていない求職者は紹介することができないといった理由があります。
もし、そのような求職者を紹介してしまうと企業にとっては転職エージェントを利用するメリットがなくなり、信頼を損ねてしまうことにつながってしまうのです。
6. 転職エージェントの模擬面接について
転職エージェントのホームページなどには、「模擬面接対策も実施します」と記載されていることがあります。
しかし履歴書や職務経歴書の添削までは行いますが、転職エージェントの方から模擬面接実施の提案を行うことはほとんどありません。なぜなら、準備も含めて時間がかかってしまうからです。
模擬面接に時間を使うくらいなら、スペックの高い求職者を企業に紹介したり、まだ採用実績がない企業に求職者を紹介するために時間を使いたいと考えています。
逆に、ハイスペックの転職者や新規案件の獲得につながりそうな求職者の場合、転職エージェント自身が模擬面接の提案を行います。
転職エージェントに模擬面接を実施してもらうためには、

「何とか頑張って転職を実現させてあげたい」
と思われるとことが大事です。そうすれば、模擬面接以外にもいろいろとサポートをしてくれます。
7. 内定後、求職者が出社して紹介料(売上)が計上される
求職者が無事に企業から内定をもらった後は初出社を迎えます。
初出社の日になると転職エージェントがきちんと出社をしているか、確認の連絡が入ります。そこで無事に出社していることが確認されると企業側へ年収の約30%分の紹介料(つまり売上)を請求します。
例えば、年収500万円の人なら150万円の紹介料(売上)を請求することになります。
もし、求職者が出社せずそのままバックれてしまうと、これまでの転職サポートが全てムダになり、1円も売上げにはなりません。
8. 転職エージェントが内定後もフォローバックする理由について
求職者が入社した後、最大6か月間の間、定期的にフォローの連絡が入ります。
転職エージェントが入社後もフォローする理由は、せっかく入社しても試用期間中に辞めてしまうと、その期間に応じて紹介料の一部を返金することになっているからです。
例えば入社後、2週間以内に辞められてしまうとペナルティーとして紹介料を全額返金することになってしまいますが、6か月後に辞めてしまうと紹介料の10%を返金することになります。
このようなペナルティーを減らすための工夫として、求職者をフォローする際に「研修内容」や「社内の様子」、「仕事内容」などについてヒアリングを行います。
ヒアリングで聞き出した情報をもとに、次回の求職者がすぐに辞めないよう対策をとっているのです。
9. 転職エージェントをうまく活用するために
求職者にとって転職エージェントの利用は無料ですが、彼らはボランティアでサービスを行っているわけではありません。求職者を企業に採用さることで紹介料をもらい、そうすることで成り立っている商売です。
そういった事情もあるため、スペックの高い求職者やすぐに内定がもらえそうな求職者が優先されがちになります。
しかし、求職者にとって企業から内定をもらいたいということは、転職エージェントと同じゴールを目指しています。求職者にとって転職エージェントのこういった裏事情も踏まえたうえで彼らをうまく利用することが賢いやり方です。
また、転職エージェントの中には求職者のことを第一に考えている人もいます。
もし現在の担当者に不満があり、十分なサポートが期待できないと思った場合、別の担当者に変更してもらうように依頼をするか、別の転職エージェントを利用するようにしましょう。
転職エージェントの担当者を変更したい場合や、現在の転職エージェントを退会する方法については、下記の記事をご覧ください。

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