日本板硝子が早期退職者を募集 会社の業績から本当の理由を分析してみた

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12月29日、業績悪化を理由に日本板硝子が早期退職の募集を行いました。

そこで今回は日本板硝子の業績から早期退職の募集を行った理由について、会社の経営状況から私なりの見解を述べていきたいと思います。

 

 

日本板硝子、早期退職者の募集を開始

12月29日、BIGLOBEニュースから「日本板硝子、早期退職募集へ…グループ世界全体で2000人削減方針」というタイトルの記事が公開されていました。

 

記事によると、新型コロナウイルスの影響を受けて業績が悪化。人件費削減のために早期退職の募集を行うそうです。

対象は40歳以上で約800人の社員。社員には退職金を上乗せしたうえで再就職先についても支援を行います。

 

今回は、早期退職を行った日本板硝子の経営状況について私なりの見解を述べたいと思います。

 

 

日本板硝子の業績から、早期退職の募集を行う理由について分析

それでは日本板硝子が早期退職の募集を行う理由について、有価証券報告書から私なりの見解を述べていきたいと思います。

(単位:百万円)

 

第151期

第152期

第153期

第154期

 

2017年
3月

2018年
3月

2019年
3月

2020年
3月

売上高

580,795

598,897

612,789

556,178

売上総利益

151,673

161,934

160,694

134,297

営業利益

29,862

35,632

36,855

21,177

当期純益

5,605

6,164

13,287

▲18,925

 

日本板硝子「有価証券報告書152期」「有価証券報告書154期」から作成

こちらは、子会社も含めた日本板硝子グループ全体の業績を表しています。

第154期になると、売上高は減収になっています。

それに伴い売上高総利益、営業利益も減益になっていますが、この時点ではまだ黒字を維持しています。しかし、当期純利益は赤字に陥っています。

 

日本板硝子「有価証券報告書152期」「有価証券報告書154期」から作成

こちらのグラフは、日本板硝子グループ全体の売上総利益率と営業利益率を表しています。

売上総利益率は約25%前後で安定しています。

営業利益率は153期まで6%近くを保っていましたが、第154期には業績悪化で4%近くにまで低下しています。

 

日本板硝子の場合、売上高600,000百万円以上ないと黒字にならない収益構造ではないかと思います。

 

日本板硝子「有価証券報告書154期」から作成

さらに、日本板硝子の問題は財務状況にあるように感じました。

親会社である日本板硝子の場合、自己資本比率は49%もあるので特に問題は感じられません。

しかし、子会社なども含めた日本板硝子グループ全体の財務状況を見ると負債が大きく増えて自己資本比率は17.4%にまで悪化します。

 

このことから、子会社の負債を親会社である日本板硝子が肩代わりをしている構造になっているようです。

 

 

早期退職募集を行う日本板硝子についてのまとめ

ある程度の売上を確保することができないと赤字業績になりやすく、子会社が抱える負債の肩代わりを行っている経営構造のようです。

今回はコロナの影響によって業績が悪化し、社員の早期退職募集を行っています。しかし、以前から会社の経営状況については問題があったのではないかと考えられます。

 

日本板硝子「有価証券報告書154期」から引用

しかし会社としてもそのことについては問題意識があり、その改善に向けて取り組んでいる姿勢については評価できるといえそうです。

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