SHIFT(3697)業績悪化で株価暴落! 今後どうなるのか分析してみた!!

会社・銘柄

1月7日、SHIFT(3697)は2021年8月期 第1四半期決算を発表しました。

これによると、前年同期比で営業利益が8%減少。これを受け、翌日には株価は暴落しました。

今後、SHIFT(3697)の業績はどうなるでしょうか。そこで今回、有価証券報告書から私なりの見解を述べたいと思います。

業績悪化を受けて、株価は暴落

 

ヤフーファイナスより引用

2021年8月期 第1四半期決算の発表によると、営業利益が対前年比で8%減少しました。

翌日、これに嫌気した投資家による投げ売りがはじまり株価は暴落しました。

 

 

 

 

 

掲示板やツイッターなどを見ても、ネガティブ意見が多いようです。

 

 

SHIFT(3697)の有価証券報告書から、会社を分析してみる

今後、SHIFT(3697)の業績はどうなるのでしょうか? それでは有価証券報告書から私なりの見解を述べたいと思います。

 

(単位:千円)

 

第12期

第13期

第14期

第15期

 

2017年
8月

2018年
8月

2019年
8月

2020年
8月

売上高

8,174,062

12,792,680

19,531,960

28,712,177

営業利益

391,479

1,200,902

1,540,613

2,353,376

当期純利益

208,692

368,239

970,490

1,648,692

 

 

 

第12期

第13期

第14期

第15期

 

2017年
8月

2018年
8月

2019年
8月

2020年
8月

総資産額

5,330,786

6,284,898

14,975,329

19,821,109

従業員数

966

1,271

2,001

2,958

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」「有価証券報告書13期」から作成

こちらは、子会社も含めたSHIFT(3697)グループ全体の業績及び総資産額・従業員数を表しています。

いずれも毎年、急成長の勢いで伸びています。

SHIFT(3697)は成長真最中の会社になりますが、どれをとっても急激に伸びているので「どこかで経営に無理が生じているのでは?」という疑問がありました。

 

 

第12期

第13期

第14期

第15期

 

2017年
8月

2018年
8月

2019年
8月

2020年
8月

営業利益率

4.8%

9.4%

7.9%

8.2%

当期純利益率

2.6%

2.9%

5.0%

5.7%

 

 

 

第12期

第13期

第14期

第15期

 

2017年
8月

2018年
8月

2019年
8月

2020年
8月

従業員1人あたりの売上高

8,462

10,065

9,761

9,707

総資産回転率

1.53

2.04

1.30

1.45

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」「有価証券報告書13期」から作成

しかし各利益率や従業員1人当たり売上高・総資産回転率などを見ると、年度によってばらつきはあるものの、全体的に指標の悪化は見られません。

ここまで急激に大きくなれる、会社の強みについて調べてみました。

この会社の場合、独自に開発した検定制度によって誰がやってもソフトウェアテストが適正に評価できる仕組みがあるそうです。それが会社の強みとなっているのかもしれません。

 

 

SHIFT(3697)の急激な売上拡大はどのようにして達成したのか?

SHIFT(3697)がここまで急激に売上を拡大してきた理由の1つとして、会社を買収してことが挙げられます。

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

2005年9月に会社を設立し、2016年9月から今日に至るまで積極的に会社を買収しています。

では、どこまで売上は拡大するのでしょうか?

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

SHIFT(3697)の主な業務形態はソフトウェアテストサービスです。

その市場規模を見積もると、約5兆円になるそうです。

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

そして、会社の経営戦略として売上高1,000億円を目指しているそうです。

2020年8月(第15期)の売上高は287億円になりますので、そこから約3.5倍の売上拡大を目指していることになります。

 

(単位:千円)

 

第12期

第13期

第14期

第15期

 

2017年
8月

2018年
8月

2019年
8月

2020年
8月

営業活動によるCF

394,241

1,247,514

1,133,873

2,250,560

投資活動によるCF

▲1,255,466.00

▲272,130.00

▲1,152,505.00

▲5,926,354.00

財務活動によるCF

1,195,581.00

▲355,875.00

6,247,891.00

1,510,923.00

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から作成

積極的に会社を買収してきた様子は、キャッシュ・フロー計算書からも伺えます。

詳細については省いていますが、営業活動や株式の発行、借入金などで調達した資金を、会社の買収と投資有価証券の取得に使っている様子が伺えました。

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

また、今後も積極的に会社を買収していく方針のようです。

 

ここまでSHIFT(3697)を分析し、「アクセル全開で売上拡大を目指している会社だなぁ」という印象を受けました。

 

 

SHIFT(3697)は今後、どうなるのか?

SHIFT(3697)はここ数年間、高い成長率で売上拡大を実現しています。

今後も高い成長率を維持しながら売上拡大を実現できるかどうかについて私にはわかりません。しかし、長期的に売上げは拡大していくと思います。

しかし短期的に見ると懸念材料が3つ程ありましたので、そのことについてご紹介します。

 

資産として価値のない「のれん」

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」より作成

「のれん」とは、割高に会社を買収したときに発生する勘定科目です。

説明によると、将来の事業展開によって期待される超過収益力として3,027,209千円(総資産の15.2%)分の「のれん」が計上されていますが、実際に売上の獲得につながるような資産性はありません。

この「のれん」は10年間にわたり、毎年費用として計上されるだけです。

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

例えば、2020年9月7日に純資産974,593千円の会社を3,050,000千円で買収しています。

この多く支払った分が「のれん」として計上され、これまでに3,027,20千円分の「のれん」が資産に計上されているというわけです。

 

もう一つの懸念は、「のれん」の計上によって自己資本比率が高くなることです。

「のれん」に資産性としての価値がないことを前提で会社の自己資本比率を計算してみると、53.0%から46.1%にまで低下します。

 

関係会社長期貸付金

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」より作成

親会社となるSHIFT(3697)は子会社や関係会社に2,064,927千円(11.9%)分の資金を貸付けています。

少額なら問題はありませんが、総資産の11.9%分というのは多いという印象です。

もしこの貸付金が回収不能になってしまえば会社にとって損失につながりますので、結果として業績の悪化につながります。

 

新株発行による株価下落

とにかく、SHIFT(3697)では会社を買収するための資金需要が旺盛です。

その資金を調達するための手段として、営業から得た資金を活用したり銀行からの借入、社債の発行等がメインになると思います。

しかしそれだけで足りない場合、新たに株式を発行して資金を調達することになります。

 

SHIFT(3697)「有価証券報告書15期」から引用

もし新たに株式を発行すれば、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。そうなると嫌気した投資家によって株の投げ売りがはじまり、株価の下落が起こります。

 

 

SHIFT(3697)についてのまとめ

以上より、SHIFT(3697)を分析した内容についてまとめてみました。

SHIFT(3697)については良い点も見られましたが、懸念点も見られます。

投資家の方は、この記事の内容も投資判断の一つとして参考にしてもらえれば幸いです。

最後に、投資は自己責任でお願いします。

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